生まれた子との父子関係を否定する「嫡出否認」を夫だけに認める民法の規定は、男女平等を定めた憲法に違反するとして、
兵庫県の60代の女性と長女、孫2人が国に計220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、神戸地裁であった。
冨田一彦裁判長は「規定は合憲」と述べ、原告の請求を棄却した。
原告側の代理人弁護士によると、嫡出否認規定の違憲性を争う訴訟は全国で初めてという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171129-00000078-jij-soci
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生まれた子と夫の間に「父子関係がない」とする「嫡出否認」を夫だけに認める民法の規定は男女平等を定めた憲法に違反するとして、
兵庫県の60代女性と家族の計4人が国に計220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、神戸地裁で言い渡される。
女性はこの規定のため出生届を出せず、娘は約30年間無戸籍状態だった。女性は「同じ境遇の人たちに勇気を与える判決を出してほしい」と話している。
嫡出否認めぐる訴え棄却=「夫のみ権利」は合憲−神戸地裁
原告の女性は、夫によるDV被害から逃れるために別居し、離婚前に別の男性との間に娘を出産。この男性を父とする出生届を出そうとしたが、民法には婚姻中に妊娠した子どもは「夫の子と推定する」との規定がある。覆すには元夫の嫡出否認の訴えが必要だが、暴力を恐れ断念。無戸籍となった。
女性は、妻や子にも嫡出否認の訴えを起こすことができれば無戸籍を避けられたと主張。娘は孫2人を産んだが、孫の戸籍も作成できなかった。
孫の小学校入学が迫った2015年、神戸市から就学通知や入学前の健康診断の案内が届かなかった。「戸籍がないからといって、孫が人として認められないのはおかしい」と訴訟を決意。16年8月に提訴した。
女性の元夫が死亡したことが確認されたため、男性を娘の父とする認知調停を申し立て、ようやく昨年、娘と孫の戸籍を得た。
判決を前に、女性は「私はいろんな出会いに支えられ訴訟を起こせたが、日本にはそうでない人が多くいる。社会を変えるきっかけになってほしい」と話した。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2017112600343&g=soc