【11月23日 CNS】中国・四川省(Sichuan)涼山イ族自治州(Liangshan Yi Autonomous Prefecture)昭覚県(Zhaojue)ジィアルモー郷は、海抜1400〜1600メートルの山あいのくぼ地にある。

山のふもとから山頂の村までの高低差は、海抜1000メートル近い。中でも、高低差800メートル付近の切り立った崖の上にあるアトゥラール村は、通称「崖村」と呼ばれている。

深い山の中にあって、交通や通信が隔離されていることから、村は自給自足の「桃源郷」とも呼ばれており、経済発展が著しく停滞していた。200年以上もの間、フジで編んだ縄と木で作ったはしごが断崖絶壁に架けられ、唯一の「交通」手段だった。

この原始的なはしごが最近、鉄製の階段に変わった。州と県が150万元(約2539万円)を投じて、2556段の階段へと作り変えたのだ。よじ登るしかなかった従来のはしごと比べ、

手すりが付いているので安定して上り下りできるようになり、雨の日でも出かけられるようになった。また、これまでは毎年修理が必要だったが、その必要もなくなった。耐用期間は10〜20年という。

村人によると、従来のフジのはしごを使って山のふもとから村までは1時間半かかっていたが、鉄製の階段を使うと半分程度の時間で行き来できるようになったという。

また、以前ははしごを上り下りする際に背負う荷物は安全性を考慮して少量しか運べなかったが、階段ができてからは、より多くの物を運べるようになった。

村には、崖の上のホテルが建設され、Wi-Fiも整備された。医療施設や商店、幼稚園なども作られ、徐々に便利になってきているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News


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かつて唯一の交通手段だったフジと木で作られたはしご
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