日本原子力発電は２４日、来年１１月で４０年の運転期限を迎える東海第２原発（茨城県）について、
２０年の運転延長を原子力規制委員会に申請した。運転延長は関西電力の美浜３号機（福井県）、
高浜１、２号機（同）で認可されており、東京電力福島第１原発と同じ沸騰水型（ＢＷＲ）の原子炉の申請は初めて。
原発の運転期間は東日本大震災後、原則４０年と定められ、規制委が認めれば１回だけ最大２０年の延長ができる。
東海第２原発の新規制基準に基づく安全審査はほぼ終了しているが、原電は来年１１月の運転期限までに
工事計画認可と延長認可の両方を得る必要があり、規制委の更田（ふけた）豊志委員長は申請に先立つ
２２日の会見で「審査の時間が限られており、厳しい作業になる」との認識を示している。
安全審査では防潮堤の構造などが問題となり、当初案の盛り土から安全性の高い鉄筋コンクリートの
防潮壁に設計を変更。古いケーブルの難燃化では防火塗料から防火シートで覆う方法へと改めた。
安全対策費は平成２６年の申請時の試算の７８０億円から１８００億円に膨らむ見通しで、資金調達能力も焦点。
原電は３２年度末の工事完了を目指している。また、３０キロ圏内に約９６万人が居住しており、
避難計画の策定も課題となっている。
同原発は昭和５３年に営業運転を開始。
大震災では東電福島第１、２原発（福島県）、東北電力女川原発（宮城県）とともに被災した。
http://www.sankei.com/life/news/171124/lif1711240036-n1.html
