今年10月に行われた衆院選で日本維新の会から出馬し、落選したフリーアナウンサーの長谷川豊が、自身のストリーミング番組『激論!長谷川豊の本気論、本音論TV』で「女が完全にトチ狂って、本能に支配されきって、完全にくるくるパーにならないと、子どもを産もうなんて思わない」などと主張していた。

 これまでも長谷川の発言は繰り返し問題視されてきた。有名なのは「自業自得の透析患者を殺せ」とするブログ記事だろう。この発言をきっかけに、長谷川は出演していた全ての番組を降板。当初は謝罪を拒絶していたが、その後、謝罪と訂正を行う。
しかし、謝罪と訂正はあくまで「表現方法」に対するものであって、自身の主張に変化はないことが確認されている(「長谷川豊の『自業自得の透析患者を殺せ』という主張に変化なし。『8割の女はハエ』『60歳以上は選挙権剥奪』発言も」)。

 ほとぼりが冷めた頃には、本件について言及しているツイッターアカウントに対して「透析患者を殺せとは言っていない。他の患者に迷惑をかけるレベルの不良患者に書いている」等のリプライを送っていたが、落選後に投稿したブログ記事でも、
同様の言い訳を述べていた(お母さまが透析患者であった方に声をかけていただきました)。落選後も、長谷川の主張に変化はないと考えて間違いないだろう。

 そして冒頭で紹介した問題発言である。テレビのレギュラー番組もなく、選挙にも落選した、もはや大きな影響力もない長谷川の発言を取り上げることは、むしろ長谷川の「炎上商法」に乗っかることになるのではないか、という懸念はある。
だが、こうした発言を放置しておくことが事実上の黙認となり、類似の発言が跋扈することにもなりかねない。出来る限り簡潔に、『激論!長谷川豊の本気論、本音論TV』での長谷川の問題発言を紹介したい。

 『激論!長谷川豊の本気論、本音論TV』は基本的に長谷川がひとりで話をしながら、視聴者のコメントに反応する番組となっている。問題の発言が行われた11月10日の放送では、はじめに選挙についての報告、
そして長谷川が日本に対して抱いている危機感がつらつらと述べられていた。いわく「2020年9月から日本は急速に落ちていく」「救いがなさすぎるのでテレビではやらない」そうだ。

 その後、視聴者からのコメントを受け、話は「結婚して子どもを作る」というテーマに移行する。

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