福島大は16日、絶滅危惧種で、飛ぶための赤い羽が特徴の「アカハネバッタ」の生息が福島県内で
確認されたと発表した。同大大学院博士課程後期2年の緒勝(おかつ)祐太郎さん(26)らが今年夏、
国内4カ所目となる生息地を会津地方で発見した。

アカハネバッタは1986年の新潟県を最後に確認例が途絶え、国内での絶滅が懸念されてきた。
2012年以降、長野、山形、新潟の3県で生息が報告され、種の保存法で採取を禁じる希少種に指定された。

緒勝さんは、福島県の委託で3年前から県内の希少昆虫の生息状況を調査。今年夏に会津地方の草原で
アカハネバッタを見つけ、塘(つつみ)忠顕教授らと生息地であることを確認した。

記者会見した緒勝さんは「(山形などで確認されていたので)やっぱりいたのか、と思った」と振り返った。
塘教授は「赤いものが飛んでいるのを見た時は感動した」と話した。

塘教授によると、アカハネバッタの生息には安定した草原環境が必要で、雨の多い日本では草刈りなどの
人為的な関与が不可欠。そのため、生息地が見つかった自治体と周辺環境の保護に向けた協議を始めているという。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201711/20171117_63015.html