冬は痔の大敵 苦しまないための予防と治療法

 寒い冬は血流が滞り、痔(じ)が悪化しやすいとされる。痛みがないタイプもあり、放置しがちだ。
治療が遅れれば、腫れたり出血したりして生活に支障が出る。ただ、生活の工夫で予防しやすく、
治療でも切除手術をしなくて済む方法が普及してきた。専門家に心構えを聞いた。

 痔は日本人の3人に1人が患う身近な病気だ。3タイプに大別でき、全体の6割強を占めるのがいぼ痔(痔核)。
肛門の皮膚や粘膜の支持組織、周囲の血管が緩んでできる。いぼ痔には直腸側の粘膜にできる内痔核と、
肛門側の皮膚にできる外痔核がある。

 このうち悪化しやすいのが内痔核。肛門近くの血管が鬱血して直腸の粘膜を押し上げ、いぼ状に膨らむ。
大きくなると排便時に肛門の外へ出る。排便後には肛門の中に戻るが、症状が進むと外に出たままになる。
直腸の粘膜には痛みを感じる神経が無く痛みを覚えないが、痔が腫れたり出血したりする。
内痔核の予防法について、近畿大学医学部の肥田仁一准教授は「正しい排便習慣と肛門を清潔に
保つことが大切」と話す。

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