6月にも米で重力波=ブラックホール合体、最小規模

2017年11月17日11時36分

 米国の重力波観測装置「LIGO(ライゴ)」を運用する国際研究チームは17日までに、約10億光年先で起きたブラックホール同士の合体による重力波を6月8日に検出したと発表した。
合体前のブラックホールの質量は太陽の7倍と12倍で、これまで重力波を検出した中で最も小さい。
 合体時に太陽1個分の質量が重力波のエネルギーとなり、18倍のブラックホールが残った。
 質量が太陽の10倍程度のブラックホールは巨星が寿命を迎えてできたと考えられており、X線天文衛星などでの観測例が多い。重力波と一緒に解析することで、ブラックホールの解明が進むと期待される。
 米欧の観測装置で検出が公表された重力波は、これでブラックホール同士の合体が5回、中性子星同士の合体が1回となった。8月に2回検出した重力波の解析を優先したため、6月の重力波検出の公表が遅れたという。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2017111700605&;g=soc