独フォルクスワーゲン(VW)は16日、2025年までに中国市場に電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)といった新エネルギー車(NEV、
新エネ車)の生産や開発に、総額100億ユーロ(約1兆3300億円)を投資すると発表した。中国の提携先と共同で投資し、今後40車種の新エネ車を投入する。20年までに年40万台、25年までに年150万台の中国販売を計画する。
17日に広州で開幕する自動車の国際展示会「広州国際汽車展覧会(広州モーターショー)」に先立ち、中国法人の経営トップが現地で会見し、明らかにした。
計画によると、今年新たに提携した中国の中堅メーカーの安徽江淮汽車(JAC)との合弁事業を通じて、18年上半期からEV生産を開始する。
下半期には本格的にEV販売を始める計画だ。VWは全世界で25年に300万台のEVの販売目標を掲げており、そのうち半分の150万台は中国市場での販売を想定している。
VWは現在、中国の新車販売で、米ゼネラル・モーターズ(GM)などに差を付け首位を走る。中国では19年に世界で最も厳しい環境規制「NEV規制」が始まり、特に外資系大手にはEVやPHVの生産強化が義務付けられ、
対応が急務となっている。VWは、新エネ車についても中国で巨額投資を行うことで、ガソリン車で固めた優位をEV時代でも守りたい考えだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23566090W7A111C1FFE000/