ジンバブエは、資源と市井レベルの起業家精神に富む国だが、トップレベルの失策で
それが台無しにされてきた。
公共部門に国家歳入の90%が注ぎ込まれ、汚職がはびこり、通貨システムは破たん
するなど、問題は山積している。
今年株価が急騰したのは、企業の業績期待より、投資家が資産の逃避先を求めたことが
大きな理由だ。仮想通貨ビットコインも、同じ理由で価格が上昇した。
西側を嘲笑していたムガベ大統領だが、彼を排除するだけで、これらの問題が解決する
と考えるのは間違いだ。
同国の選挙管理委員会が地元メディアに明らかにしたところによれば、来年の総選挙に
向け75もの政党が登録したという。だが、国家と1980年以降権力を握る与党
ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU─PF)は、事実上不可分だ。
今回の軍部による権力掌握はおそらく、与党転覆よりも与党保護を目的としているとの見方が適当だろう。
https://jp.reuters.com/article/zimbabwe-politics-breakingviews-idJPKBN1DG0DP?feedType=RSS&feedName=topNews&google_editors_picks=true