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鹿児島県瀬戸内町加計呂麻島で相次いで見つかった小型のワニ2匹について環境省などは14日、シャムワニとイリエワニの交雑種として今後の処遇を検討することを明らかにした。
交雑種は純血種のような法規制がなく、死んだ個体は同町が希望する剥製化や展示が実現しそうだ。一方、生きた個体は引き取り先探しが難航している。
ワニは10月31日に瀬相集落、11月3日に於斉集落で捕獲された。2匹目は捕獲して間もなく死んだ。いずれも体長は約60センチで現在、町内の研究施設に預けられている。
名瀬保健所は2匹目が捕獲された後、動物愛護法の観点から現場付近で住民への聞き取り調査などを実施。飼育されていた可能性は低いとの見解を示した。
環境省は種の保存法の観点から国内のワニに詳しい専門家に写真判定を依頼したが、種の特定は難しく、今のところ同島で見つかった要因も含めて判断できる材料はないとしている。
今後、生きた個体は名瀬保健所と環境省が連携し、島内外で引き取り先を探す方針。動物園などが展示する純血種に比べ、交雑種の引き取り先探しはさらに難しくなることが予想され、両機関の担当者は頭を抱えている。
名瀬保健所によると、交雑種は特定動物には当たらず、現行法では許可がなくても飼育できる。ただ、「危険な動物であることには変わりないので、もし飼育する場合はしっかりとした施設を造るよう指導する」としている。
死んだ個体は町が引き取り、剥製にして町立図書館・郷土館に展示する予定だ。