488万台の車がひしめき合うモスクワ。長年の懸案であるこの大渋滞の緩和は日ロ間で進む経済協力の項目のうち「都市問題整備」の課題のひとつとなっています。
 「普段、車で15分の距離が1時間もかかるモスクワの渋滞を、日本の技術力で解消しようという試みが行われています」(記者)
 「ここは朝の渋滞時間帯で一番混んでいる場所になります」(京三製作所 田中邦彦次長)
 日本の技術者たちにモスクワ市側が解決を依頼したのが、主要道路に幾つもの道が合流し、朝の渋滞が常態化している箇所です。
設置されたセンサーが渋滞が起きた交差点の車の台数を数え、その情報を次の信号機に送ります。
それをもとに次の信号のタイミングをコントロールし、車の流れをスムーズにするシステムです。
この日本のシステムの導入により、これまでこの道でかかっていた移動時間を40%短くできたといいます。
 「この3日間、渋滞は全然ないです。以前、朝は、こっちからあっちへと渋滞で、夜は逆が渋滞でした」(ドライバー)
 「先進国である日本との協力は正しいことです。我々が日本から学べるし、日本側も、我々から学べるものがあると思います」(モスクワ市交通管制センター ディミトリー・ゴルシュコフ副長官)
 経済協力の積み重ねから、日本政府は北方領土返還への糸口をつかみたいところですが、先行きを示せないままなのが現状です。

進む経済協力、ロシアで生きるか日本の技術力
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3209143.html