◇上半期最多678世帯933人
◇相談体制、体験ツアー・・・希望に応じた企画奏功
県は、今年4〜9月の県内移住者数が、上半期としては過去最多の678世帯933人に上ったと発表した。
県や各自治体は移住希望者向けの相談体制を強化したり、希望に応じた個別の移住体験ツアーを企画したり
するなどしており、取り組みが奏功したようだ。(古賀愛子)
県によると、上半期の移住者数は前年同期比17人増で、半期ごとに統計を取り始めた2013年度以降、
最多となった。内訳は、鳥取市が202人(前年同期比51人増)で最も多く、米子市169人(同50人減)、
境港市112人(同38人増)、倉吉市94人(同23人増)と続いた。
鳥取市は、昨年末に宝島社(東京)が発売した月刊誌の企画「住みたい田舎ベストランキング」で全国1位に
選ばれたことが大幅増の要因とみられる。相談体制の充実も図り、昨年1月にはJR鳥取駅前に「移住・交流
情報ガーデン」をオープン。専門相談員を配置し、県東部の移住者でつくるグループと移住希望者との橋渡しも
している。
市地域振興課の竹氏正順課長は「鳥取に縁がなく、移住後の人間関係に不安を感じる人に、仲間がいる
安心感を与えられ、決断を後押しできている」と手応えを語る。
倉吉市は今年4月、移住目的に応じた〈オーダーメイド型〉のツアーを始めた。開業希望者には、先輩経営者の
経験談を聞いてもらい、子育てが主眼なら複数の保育園を見学する。田舎暮らしを思い描く人には、理想の「原風景」を
市職員らと一緒に探し歩く。半年間で18組37人が参加し、2組7人の移住につなげたという。
移住者の一人は「希望に沿った行程を組んでもらい、効率よく話を進められた」と話していたといい、
市地域づくり支援課の吉本大輔主任は「目的を共有した上で相談に乗れるので、信頼関係が築きやすい」と話す。
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