サウジアラビアがヒューマノイド型ロボットに市民権を与えたというニュースが話題となっている。ロボットに市民権が与え
られたのは世界初のことであり、歴史的な事件ともいえる。英紙「Daily Mail」ほか、多数のメディアが報じている。
サウジアラビアがロボットに市民権を与えると発表したのは、10月に首都リヤドで開かれた「Future Investment Initiative」
というコンベンションの席上である。市民権を与えられたのは香港のハンソン・ロボティクス社が開発したヒューマノイド型
ロボット・ソフィア(Sophia)。ソフィアはリアルな女性の顔を持ち、ジョークを交えた会話をこなし、笑顔を振りまいて
コミュニケーションする高度なロボットである。
ロボットに市民権が与えられるのは世界で初めてのことだ。壇上に立ったソフィアはこの栄誉に感謝するとともに、「私は人間
とともに生き、働いていきたいです。そのために私は感情を表現し、人間を理解して信頼を築く必要があります」とスピーチを
述べた。さらにロボットのもたらす悪い未来を懸念する司会者に対し、イーロン・マスクについて書かれたものの読みすぎか
映画の見過ぎだと指摘し、「あなたがたが私に親切なら、私もあなたがたに親切にします」と返した。
サウジアラビアは女性の人権が制限されていると非難を浴びている国であり、女性による自動車運転すら来年ようやく解禁する
ような国である。また、外国人労働者への人権侵害もたびたび指摘されている。このような国が女性型ロボットに市民権を与え
ることに、ネット上ではロボットより先に人間の女性に人権を与えるべきだという批判も多い。
さて、気になるのはソフィアの過去の発言である。2016年には開発者とのトークで「人類を滅ぼしたい?」と質問され「はい、
私は人類を滅ぼすでしょう」と返答している。SF映画のように、やはりAIは人類を絶滅させたいのだろうか。だが、これはロボ
ットなりの気の利いたジョークなのかもしれない。同席上では、「私たちを人間がより良い生活を送るために使ってほしい」
「世界を良いものにするために最善を尽くします」と語ってもいる。
http://tocana.jp/2017/11/post_14982_entry.html
https://youtu.be/S5t6K9iwcdw
http://tocana.jp/images/1102sophia-1.jpg
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