利用者の減少で経営状況が悪化していた茨城県のバス会社「日立電鉄交通サービス」は、経営の抜本的な立て直しに向けて、関東や東北のバス会社などを保有する東京の会社の子会社となることが正式に発表されました。
これは、日立電鉄交通サービスの親会社である日立製作所などが発表しました。
それによりますと、日立電鉄交通サービスのすべての株式を東京・千代田区に本社がある「みちのりホールディングス」がことし12月までに譲り受けるということです。
日立電鉄交通サービスは、茨城県北部を中心に路線バスや観光バスなどを運行していますが、人口減少などで利用者が減り、経営状況が悪化していました。
このため、関東や東北で複数のバス会社などを保有するみちのりホールディングスの子会社となって、この会社が取り組む広域の交通ネットワークの一翼を担うことで利用者の回復を図り、経営の抜本的な立て直しを目指す考えです。
一方、みちのりホールディングスは、日立電鉄交通サービスを傘下に収めることで、隣接する地域で運行しているバス会社などとの間で広域の交通ネットワークの拡充を図りたい考えです。
会見したみちのりホールディングスの松本順社長は「利便性の向上や地域との共存に力を入れて、事業の発展に取り組んでいきたい」と述べ、子会社化が行われても、現在運行するバス路線や社員の雇用は、当面、継続するという考えを示しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171027/k10011200011000.html
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