国際宇宙ステーション(ISS)への米宇宙飛行士の送り込み制限は、ISSのパフォーマンス低下や
作業終了につながる恐れがある。ツィオルコフスキー記念ロシア宇宙航行アカデミー準会員のアンドレ
イ・イオニン氏がスプートニクに伝えた。
今日報じられたところ、米国の制裁政策を受け、ロシア下院は複合的な対抗措置を含む法案を検討して
いる。措置は米宇宙飛行士のISSへの送り込み一時中止やボーイング社への部品供給停止を含む可能
性もある。
イオニン氏は「ISSはタウンハウスのようないくつかの別個の部屋ではなく、全てがお互いに関係す
る大きな共同アパートのようなものだ。(……)米国の重要なモジュールを備えるパーツはロシアより
も格段に多く、そのモジュールは米国から操作される上、飛行中の宇宙飛行士によって動作することを
考慮する必要がある。同時に、実質的に全てのエネルギーが『米国の半分』から入っている。当然、
ISSは今の配列では存立不可能になり、結果的に、非常に早く軌道上から離れることになる」と警告
する。
イオニン氏はさらに「ISSの後に有人飛行の面でどうなるか、ロシアは未だに決めかねている。そし
て大プロジェクトへの資金はすでにない。米国ではこうしたプロジェクトは実現に向かっており、私達
の計画とはあまりつながりがない。そして資金も実現を許す。そのため、将来におけるロシアの宇宙飛
行士にとっての結果は、全く予測不可能なものになる可能性がある」と結論づける。
https://jp.sputniknews.com/science/201710194198378/