大正から昭和にかけて多くの自由律俳句を残した俳人、種田山頭火の記念館が7日、出身地の防府市で開館しました。
記念館は今の防府市の出身の俳人、種田山頭火の作品を多くの人に知ってもらおうと市が建設しました。
館内には直筆の掛け軸や友人にあてたはがきなど、山頭火ゆかりの品およそ40点が展示されています。
山頭火は五七五の定型にとらわれず感情表現に重きを置いた自由律俳句を数多く残しています。
このうち、『分け入っても分け入っても青い山』という句はどこまでも続く山やあてのない旅路に思いをはせて詠んだ山頭火40代の作品で、本人の直筆が掛け軸になっています
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また、山頭火が父親と経営していた酒蔵で使われていた、とっくりや酒だるなども展示されています。
7日は開館初日とあって多くの人が訪れ、途中で係員が来場者の入場を制限するほどの盛況ぶりでした。
近所に住む70代の男性は「今では難しそうな自由奔放な生き方を感じることが出来ました。こういう生き方をしたいと思いました」と話していました。
「山頭火ふるさと館」の高張優子学芸員は「世俗を捨てて出家した山頭火の捨て去ったはずのものを捨てきれない葛藤がにじむ俳句の魅力を感じて欲しいです」と話していました
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「山頭火ふるさと館」は火曜日を除く午前10時から午後6時まで開館し、9日までは無料で観覧できます。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4065589881.html