8月米貿易赤字縮小、輸出は2年8カ月ぶり高水準
10/6(金) 0:30配信
[ワシントン 5日 ロイター] - 米商務省が5日発表した8月の貿易収支の赤字額は前月比2.7%減の423億9500万ドルだった。
市場は427億ドルの赤字を見込んでいた。
モノとサービスの輸出が2014年12月以来、2年8カ月ぶりの高水準をつけたことで赤字額が減った。貿易が、ハリケーン「ハービー」と
「イルマ」による経済への打撃をいくぶん和らげることを示唆した。
7月の赤字額は当初発表の436億8900万ドルから435億5800万ドルへ改定された。
商務省当局者は、ハービーとイルマのほか、ハリケーン「マリア」の影響について「今後の貿易統計に反映されてくるだろう」との見方を示した。
8月のインフレ調整後の貿易赤字は前月からほぼ横ばいの617億6100万ドルだった。第2・四半期の平均である6240億ドルを下回った。
貿易が第3・四半期に国内総生産(GDP)の押し上げ要因となることを示唆する。ただ、ハービーによりテキサス州沿岸部では石油・ガス事業が
影響を受け、モノの価格が上がった。9月は貿易赤字が拡大する可能性がある。
テキサス州を直撃したハービーとフロリダ州を直撃したイルマは合わせて、第3・四半期GDPを少なくとも0.6%ポイント押し下げるとみられる。
貿易は第2・四半期にGDPを0.2%ポイント押し上げる方向に働いた。第2・四半期GDPは年率で3.1%増だった。
8月の貿易収支の内訳は、モノとサービスの輸出が0.4%増の1953億2000万ドルだった。モノの輸出は15年4月以来の高水準だった。
中国向けの輸出は8.8%増加した。
モノとサービスの輸入は0.1%減の2377億1500万ドル。産業用資材と原料の輸入が16年11月以来の低水準となった。中国からの輸入は
5.1%増。政治的に問題になることが多い対中貿易赤字は4.0%増の348億9440万ドルと、15年9月以来の高水準だった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00000002-reut-bus_all