カズオ・イシグロさん 長崎出身の日系人
https://mainichi.jp/articles/20171006/k00/00m/040/095000c.amp
スウェーデン・アカデミーは5日、2017年のノーベル文学賞を、長崎県出身の日系イギリス人で作家のカズオ・イシグロさん(62)に授与すると発表した。
代表作は映画やドラマ化された「わたしを離さないで」。授賞理由は「彼の小説は、偉大な感情の力をもって、我々の世界とのつながりの感覚が、不確かなものでしかないという、底知れなさを明らかにした」とした。
イシグロさんは海洋学者の父の仕事のために5歳で家族とともに渡英、英国籍を取った。一貫して英語で執筆する。
「日の名残り」(1989年)で英国文学界最高の権威であるブッカー賞を受賞。来日時の取材に対し「母がシャーロック・ホームズやアガサ・クリスティを日本語で読んでくれたのが英文学に接した最初です。
私にとって日本は外国ですが、感情面では特別な国。もう一つのふるさとなのです」と話している。
イシグロさんには賞金900万スウェーデンクローナ(約1億2400万円)が贈られる。