Googleの「AlphaGo」は確かに2017年、囲碁の世界王者である柯潔棋士に勝利したが、AlphaGoを支える人工知能(AI)は
実際のところ、6歳の子供より賢いわけではないという。

 9月末にarXiv.org(査読なしのオープンアクセスジャーナル)に掲載された論文によると、中国人研究者らが自ら開発した
AI測定基準に照らして50のシステムをテストしたところ、GoogleのAI技術が最高スコアを挙げたという。CNBCが米国時間
10月2日に報じた。GoogleのAIは知能指数(IQ)のスコアが47.28で、Appleの仮想アシスタント「Siri」(IQスコア23.94)の
ほぼ2倍賢かった。

 AIシステムは急速に発展しており、アシスタントとしての役割を果たしたり、試験を受けたり、さらには戦略ゲームで人間を
打ち負かしたりすることも可能になっている。しかし、今回の新たな調査結果は、AIの急速な進歩を不安がる人々の懸念を
沈静化するかもしれない。

 知的なシステムがどれほど賢いか(あるいは、どれほど賢くなったか)を評価するには、「知識を獲得し、習得し、創造し、
フィードバックする」能力をテストする必要がある、と研究者らは述べている。2014年に、50のAIシステムのIQが評価された。
これらのシステムには、GoogleのAI、AppleのSiri、中国の検索エンジン「Baidu」(バイドゥ)が含まれる。併せて、18歳、12歳、
6歳の人間3人も評価された。研究者らがこれらのAIシステムを2016年に再度テストしたところ、Googleが最も賢く、
改善のペースが最も速かった(IQのスコアは26.5から47.28に上昇した)が、IQスコア55.5を獲得した6歳の子供さえも
打ち負かすには至らなかったという。
https://japan.cnet.com/article/35108271/