生活に欠かせなくなったSNSを使ったコミュニケーションだが、暮らしと仕事を効率良くする一方で我々の知的能力を低下させるリスクをはらんでいることが
専門家から指摘されている。
■“いいね!”は最小限の認知的労力で済むコミュニケーション
最近の調査では現在のネットユーザーは平均で7つものSNSアカウントを持っているという。そしてこれはeメールを除いた数字だ。
つい15年ほど前までは先進的なネットユーザーであってもせいぜい2つのeメールアカウントしか持っておらず、携帯電話は主に通話に使っていたことを思い起こせば、
ここ10年ほどでいかに急速にSNSが社会に浸透、蔓延していったのかがわかる。
■Google検索を利用しすぎることで起きる3つの懸念
何か知らないことがあった場合、「とりあえずググってみる」というのがもはや常識に近い行為になってしまったと言えるだろう。
Googleなどの検索エンジンの普及に伴い、検索した情報をスマホやPCに保存したことで安心してしまい、その安心感から情報を忘れてしまう現象は
“グーグル効果(Google Effect)”や“デジタル健忘症(digital amnesia)”と呼ばれ、これも昨今その危険性が指摘されている。
1. ビジネスの注目度を上げるためにGoogleに依存してしまう。検索上位にくるようにするために、最悪の場合は不正に検索順位を上昇させる
“ブラックハットSEO”の導入に繋がるものになる。
2. 情報源の引き出しとしてGoogleを過度に活用する人は、自身が独自に築き上げる情報バンクの継続を放棄してしまう。
3. 自分自身で独自のコンテンツ、エッセイ、まとめなどを作成するのではなく、Googleで利用可能なオンラインソースからコピーする傾向がでてくる。
そして絶対に避けなければならないプロ盗作者(プロ剽窃者)になる道へと繋がる。
一度手にした利便性をもはや我々は手放すことはできないが、“文明の利器”を活用する時にはある意味で“超能力”を使っているのだという
深い自覚が必要なのだろう。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171003-00010003-dime-bus_all