日印首脳共同声明「北朝鮮への圧力最大化を」
9月14日 18時20分
インドを訪れている安倍総理大臣は、モディ首相との首脳会談に臨み、北朝鮮が核実験を強行したことについて、国際社会への最大の挑戦だとして、先に採択された国連安全保障理事会の制裁決議の全面的な履行を国際社会に求めていくことで一致しました。

インドと北朝鮮の関係
インド政府は、北朝鮮が今月、6回目の核実験を強行したことに対し、「北朝鮮は朝鮮半島の非核化を目指す国際社会の努力を無にした」などと厳しく批判しました。

そうした背景には、北朝鮮がインドと対立するパキスタンの「核開発の父」とも言われた科学者のカーン博士から核開発技術を提供された問題があると指摘されています。

インドは北朝鮮にとって中国などに次ぐ第3位の貿易相手国でもありますが、5回目の核実験を受け、ことし4月からは国連安保理の制裁決議に基づいて北朝鮮との貿易を制限するなど、
圧力を強化しています。

一方、インドは40年以上にわたって北朝鮮と外交関係を結んでいて、おととしには北朝鮮のリ・スヨン外相がインドを訪問したほか、北朝鮮の人権侵害が国際法上の「人道に対する罪」にあたるとして、
国連総会で国際刑事裁判所への付託を求める決議が採択された際にも棄権にまわるなど、北朝鮮に友好的な側面も見せていました。

さらに去年、一部のメディアは、インドが北朝鮮から少なくとも30人の科学者を受け入れて訓練を行い、核やミサイルの開発を支援していると伝えましたが、インド政府はこれを否定しており、確認されていません。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170914/k10011139291000.html