米カリフォルニア大学バークレー校でコンピューターサイエンスを学ぶチャナン・ワリアさん(19)は、最後にインターホンを使った時のことや玄関のドアをノックした時の状況を思い出せない。

 自宅には、父親がWi-Fi(ワイファイ)接続のしゃれたインターホンをつけた。だがワリアさんは、インターホンを鳴らすこと自体が苦手だと話す。
自分も友達も相手の家に着いた時にテキストメッセージを送ることに慣れすぎており、インターホンの音は不意打ちのように感じられるのだ。

 20歳以下の若者について調査・分析するゼブラ・インテリジェンスの創業者、ティファニー・ゾング氏(20)は「インターホンは突然すぎる。恐ろしい」と話す。

 「インターホン恐怖症」は、調査論文こそ発表されていないが、実際にある。
あるツイッターユーザーが今月行ったアンケートでは、1万1000件を超える回答のうちインターホンは怖いとの回答が54%に上った。

 ミレニアル世代とそれに続くZ世代には、監視カメラでチェックせずにインターホンに出ることなど考えもしないとの声もある。

 インターホン恐怖症は、直接ではなくスマートフォンなどのIT機器を介したコミュニケーションが優勢となっている時代を反映している。

 ゾング氏は「通常、インターホンはよその人向けの物だ」と話す。「テキストは、相手が友人であることを意味する」という。

 ほぼ全員がスマホを保有している世代では、他の手段がある時でも主にモバイル端末を使うコミュニケーションが始まっている。

若者は「インターホン恐怖症」、その理由とは
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