民間の博物館「河口湖飛行舘」(山梨県鳴沢村)で、旧日本陸軍の戦闘機「隼(はやぶさ)」がほぼ完全な形に復元され、31日まで一般公開されている。

戦時中、約5700機が製造され、太平洋戦争の主力機となったが、機体は海外に数機残るのみで、国内ではこの復元機が唯一とみられる。

復元したのは、旧日本軍の戦闘機やその部品を収集・展示している館長の原田信雄さん(80)。
20年以上前に訪れたイギリスの博物館で、操縦席と主翼の一部が保管されているのを発見し、窓の形から隼と確認した。
航続距離が長かった隼は南太平洋などの広い地域で使われており、保管品はオーストラリア空軍が回収したものだった。

2013年、原田さんは交渉の末に保管品を買い取り、復元に取りかかった。ただ、設計図はない。
そこで3人の技術者を雇い、戦時中の写真を基に図面を描き、足りないパーツはジュラルミンの板を手作業で加工して取り付けた。
昨夏までに操縦席と主翼の修復を終え、先月になって機体全体を完成させた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170807-00050054-yom-soci