《羽生善治は史上3人目の中学生棋士となった。15歳、中学3年の冬だった》
プロになってからの1年間。様々なことを学び、手応えを感じました。
それは、対局の持ち時間が長くなったことが大きい。
時間がたっぷりあるので、突き詰めて、正しい手は何だろうと考えられるようになった。
知識でなく自分の力で模索する。この時期にプロとしての骨格ができたように思います。
プロ棋士になったのが中学3年の12月。高校は普通に行こうと思っていたし、
できれば大学にも進学したいと考えていた。
都立高校に進んだのですが、
残念ながら、大学どころか高校もまともには卒業できませんでした。
とにかく対局が忙しかった。週に2回のペース。大体、曜日も重なる。
3年間通ったのですが、結局、出席日数が足りず、だめでした。
その後、先生に通信制高校を紹介してもらい、月に1度くらいのペースで通いました。
それまでの単位があったおかげで、1年で卒業できました。
辛かった記憶はなく、今となってはいい思い出です。