うなぎは誰が買っているのか…うなぎの購入性向をさぐる
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20170723-00073624/

土用の丑の日に大いに買われるうなぎ

毎年土用の丑の日が近づくに連れ、巷ではうなぎ商品が満ちあふれ、同時にうなぎの絶滅危惧種問題と乱獲への懸念が叫ばれる。
今回は総務省統計局の定点調査である「家計調査」の公開値をもとに、どのような層がうなぎを食しているのか、つまり需要層となっているのかを確認する。

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年齢階層別では非常にきれいな形で、高齢層ほど高うなぎ率の結果が出ている。30代までは極めて低く、40代から上昇、50代以降は1世帯当たり1回以上はうなぎのかば焼きを購入し、該当属性の世帯平均購入金額もうなぎ登りとなっていく。
「若者のうなぎ離れ」とでも呼びたくなるような結果であり、見方を変えればうなぎを積極的に購入している、こだわりを見せているのは高齢者となる。

他方世帯年収別では年収が極めて高い層、低い層は極端な値が出ている、具体的には年収と購入度合いが比例する結果が出ているものの、
それ以外では年収による傾向が導き出しにくい結果となっている。
大よそは年収とうなぎの購入との間には連動性はなさそうだ。



文化の「維持」と「意地」と

以上の動向から、少なくともうなぎのかば焼きに限れば、恐らくは土用の丑の日にも高齢層が好んで食していることが推定できる。
実際に土用の丑の日における商店での購入性向や、話題として語る傾向を見ても、シニア層が好んでいそうな状況は容易に確認できるため、その通りの結果が出たことになる。

高齢層は「これまでずっと習慣でやってきたのだから」とのこだわりが強いのだろう。
これは土用の丑の日にうなぎを食する慣習に限らず、インターネットの利用をはじめ、多様な生活様式に当てはまる話ではある。
意地になっている、わがままとも表現できるこだわりで、種を滅ぼすような行為を後押しするのは慎むべきだとは思うのだが。