東京慈恵会医科大学附属病院で、平成26年までの6年間に合わせて5人の患者が、
がんの疑いがあると診断されたにもかかわらず、主治医などが検査結果を見落とし、
最も長い人で3年間治療が行われていなかったことがわかりました。このうち2人は
その後がんで死亡していて、病院は患者や遺族に謝罪しました。
これは24日、東京慈恵会医科大学附属病院が記者会見して明らかにしたものです。それに
よりますと平成26年までの6年間に50代から80代の男女合わせて5人の患者が、
CT検査などでがんの疑いがあると診断されたにもかかわらず主治医などが検査結果を見落とし、
4か月から長い人では3年間治療が行われなかったということです。
5人のうち50代と70代の男性2人はその後肺がんで死亡していて、病院は患者や遺族に
謝罪したということです。
ミスの原因について、病院が設置した外部の検討委員会は検査を行った医師と主治医との
連携不足や主治医が交代するときの引き継ぎが十分でなかったことなどを指摘しています。
病院ではこのほかにも70代の男性が、肺がんの疑いがあると診断されたにもかかわらず、
1年以上治療が行われず、ことし2月に死亡したことが明らかになっています。
東京慈恵会医科大学附属病院の丸毛啓史病院長は「医師の意識改革を行うなどして
病院一丸となって再発防止に当たりたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170724/k10011072031000.html