「リポビタンD」に代表される栄養ドリンク剤の売り上げが減っている。

消費を支えてきた団塊世代のサラリーマンの退職や、特定保健用食品(トクホ)などライバル商品の普及が
背景にある。ドリンク剤を手がける製薬各社は、女性向けや仕事のスタイルに合わせた商品の投入などで、
巻き返しを図ろうとしている。

医薬品や指定医薬部外品として薬局やコンビニなどで売られているドリンク剤は、日本経済の発展と共に
普及してきた。

大正製薬が1962年にリポビタンDを発売して以降、各社が商品を投入し「モーレツ」に働くサラリーマンの
疲労回復を担ってきた。バブル期は三共(現・第一三共ヘルスケア)のリゲインが「24時間戦えますか」の
キャッチコピーと共にヒット。市場規模は2001年度に1537億円と、ピークに達した。

しかし、長時間労働を見直す機運の高まりや他の健康商品の普及で、16年度にはピークの4割減にあたる
927億円まで落ち込んだ。若い世代ではドリンク剤よりも、「レッドブル」などエナジードリンクと呼ばれる清涼
飲料水が支持されていることも一因だ。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170722-OYT1T50029.html?from=ytop_main4