韓国の銀行、紙の預金通帳を原則廃止へ=ネットでは反発多数「弱者への配慮が全くない」
2017年6月23日、韓国SBSなどによると、9月から韓国の銀行で
口座を開設する際、紙の通帳発行が原則廃止される。
金融監督院が、2015年に発表した「無通帳金融取り引き革新案」を
予定通り進める計画であると伝えたからだ。紙の通帳は、1897年に韓国初の
商業銀行・漢城(ハンソン)銀行が初めて使ってから
120年ぶりに姿を消すことになった。
金融当局は、紙の通帳が廃止されることで、発行に伴う金融機関の
費用や、再発行に伴う顧客の手数料など、不要なコストを削減できると
予想している。実際に金融機関は、紙の通帳1通を発行する際に、
人件費・管理費などを含めて5000ウォン(約500円)から
1万8000ウォン(約1800円)の費用を負担している。
また、紛失・き損・印鑑変更などで通帳を再発行する際、顧客が支払う
手数料も毎年60億ウォン(約5億9000万円)に達している。
しかし、インターネットバンキング・モバイルバンキングに不慣れな
お年寄りには、銀行手続きが負担にならざるを得ない。62歳の女性は
「(インターネットバンキングの使い方を)教えてもらって、
勉強するだけだ。次にやろうと思ったら、どこに、どんな番号を入れて、
どのように操作したのか、やり方を書いて持っていても分からない。
忘れてしまう」と不安を語った。
この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「通帳を廃止しないでくれ。
若者でもインターネットバンキングやモバイルバンキングを使わない者もいる」
「弱者への配慮が全くない」「銀行の利益だけを考えている」
「ネットバンキングは利用するけど、通帳はあった方がいい」
「学生だけど、通帳を使っている」「最後まで通帳を発行してくれる銀行は、
顧客が増えるぞ」など、通帳廃止に否定的な意見が多く寄せられた。
また、「私はまだ若いけど、ネットバンキングはセキュリティー操作が
面倒で使わない」「紙の通帳を無くすのは、もっとセキュリティーを
強化してからにしてほしい」など、セキュリティー対策に関連した意見もみられた。
http://www.recordchina.co.jp/b182249-s0-c30.html