https://mantan-web.jp/article/20240406dog00m200029000c.html

 武田綾乃さんの小説が原作のテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の最終章となる第3期「響け!ユーフォニアム3」が、NHK・Eテレで4月7日から毎週日曜午後5時に放送される。テレビアニメ第1期がスタートした2015年から約9年がたった。同作は、高校生の黄前久美子らの成長、心の変化を丁寧に描いている。テレビアニメ第1期から同作を手掛けてきた京都アニメーションの石原立也監督に、約9年掛けてからこそ描けたこと、第3期について聞いた。

◇高校3年間の濃密な時間を丁寧に

 「響け!ユーフォニアム」は、北宇治高校の吹奏楽部を舞台に、ユーフォニアム担当の黄前久美子ら吹奏楽部員が成長する姿を描いている。テレビアニメ第1期が2015年4~6月、第2期が2016年10~12月に放送された。

 石原監督は第3期について「アニメや映画は、言葉にならないテーマを映像にするところがいいのですが、一言で言うと久美子の成長を描きます。彼女たちが、いろいろなことを考え、決断していきます。視聴者の方々がいろいろ考えることがあればと思いながら作っています」と語る。
 第1期では高校1年生だった久美子も3年生になり、吹奏楽部の部長になった。約9年掛けたから描けたこともある。

 「結果的に出来たことなのですが、約10年 という長い時間を掛けて、時間の変化を描くことができました。昔は、1年放送するテレビアニメが多く、例えば10歳の主人公が、最終回で15歳くらいまで成長するアニメもありました。あの頃のアニメは1年間見て、最終回を迎えた時の満足感もありました。結果的に10年近く掛かったわけですが、久美子と一緒に10年過ごしてきた満足感のようなものがあります。若い人からすると、10年は長いけど、僕からすると若い頃の3年くらいの感覚です。高校の3年間というのは濃密な時間で、それを描けたと思っています。作品と長く付き合うと解像度が上がっていくところもあり、このキャラクターなら、こんな時はこんなふうに考える……と想像しやすくなるところもあります。そこは表現できているはずです」

※略

https://ogre.natalie.mu/media/news/eiga/2023/1122/eupho3_202311.jpg