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日テレ4月期土曜ドラマ、ムロツヨシ主演辞退報道 超緊急事態でも「ドラマ制作は絶対にやめられない」ワケ


 日本テレビが次の4月クールに「土曜ドラマ」枠で放送予定だった連続ドラマ『たーたん』の代替番組となる新ドラマから、俳優のムロツヨシ(48)が出演を辞退していたと3月12日配信の『文春オンライン』が報じ、波紋が広がっている。

 2023年10月クールに日本テレビで放送された木南晴夏(38)主演のドラマ『セクシー田中さん』は、脚本を巡ってトラブルがあったことが明らかになっていた。一連のトラブルを経て、原作者で漫画家の芦原妃名子さんが24年1月に急逝するという事態に。

 芦原さんの逝去を受けて、日本テレビ、原作漫画を発行する小学館にも批判が殺到。そんな中、同じ小学館が発行する西炯子氏(57)による漫画『たーたん』がムロ主演でドラマ化することになると報じられ、さらに『セクシー田中さん』と同じチーフプロデューサーが担当するということに疑問を呈する声が多数上がった。

 日本テレビは2月21日に「4月期ドラマとして、小学館の漫画原作の作品を予定しておりましたが、小学館と協議の結果、4月期としての制作を見送ることにいたしました」と発表。内容や出演者は発表されなかったが、土曜日のプライム帯に編成される予定だった。

 4月クールの同枠については「別のドラマを制作する予定です」と新たな連続ドラマを制作する準備を進めると担当者が明かしていた。

 「その“別のドラマ”からムロさんが降板したということですよね。2月27日配信の『週刊女性PRIME』では、『たーたん』の代わりに制作されるドラマでもムロさんが引き続き主演を務めると報じらていたんです。それがなくなったと。ただ、おそらく“降板”というのは正しくないのでしょうね。ムロさんとしては制作サイドの緊急事態を案じ、次の作品の話を聞いてみたが、お断りをした、ということではないでしょうか。作品の内容、脚本を読んで、役者はオファーを受けるかどうかを決めるもの。ムロさんの“出ない”という判断も当然の権利ですよね。

 『たーたん』には、ディーン・フジオカさん(43)、吉岡里帆さん(31)、野呂佳代さん(40)らも出演予定で、新たなドラマにも引き続き出演するはずだったとされますが、とにもかくにも、今は緊急事態でしょうね。『たーたん』の制作見送りでただでさえ時間がないなかでの、主役のムロさんの出演辞退。放送の4月まで1か月を切っているわけですからね。さすがにもう、ムロさんの代役を立てて制作が進められているはずですが、現場はこれまでにないほどの混乱状態に陥っていると考えられます」(制作会社関係者)


 こうした緊急事態に、土曜夜10時の「土曜ドラマ」枠で急遽の対応としてバラエティ番組や特番を放送するわけにはいかないのだろうか。

 広告代理店関係者が話す。

「業界的にそれが叶わない理由があるんです。土曜22時のプライム帯は多くの人がテレビを見ている時間帯です。そんな枠で、日テレの名作ドラマの再放送は厳しいですよね。

 また日テレはバラエティ番組が好調で、テレビ各局が重視している13~49歳のコア視聴率もトップを独走中。トーク番組や単発のバラエティ番組なら急遽制作して放送できそうですが、それをやるわけにもいかないんです。

 というのも、スポンサー企業には“この枠でこういう内容のドラマをやります”と半年ぐらい前から話をして、双方納得のうえでCM出稿の契約を結んでいる。ですので、その枠で“バラエティ番組やスポーツ番組をやらせてください”というのは通らないんです」

 本来であれば、スポンサー企業は「土曜ドラマ」でムロ主演の『たーたん』に広告を出稿するという契約だったことになる。

「ただ、今回は事情が事情ということで、『たーたん』の制作が見送られることになったことについては、スポンサー企業も仕方のないこと、となるでしょう。しかし、企業は“ドラマ”に出稿しているわけです。だから、『たーたん』ではなくなり、ムロさんの主演ではなくなったとしても、日テレはどれだけ厳しくても連ドラを制作するしかないと。

 バラエティ番組や他の番組で穴埋めすることはできず、今、代替ドラマの現場はとんでもないことになっているのではないでしょうか」(前同)

 急ピッチで制作が進められているだろう4月クールの「土曜ドラマ」。いったいどのような内容、キャストになるのだろうか――。