2024年2月5日 12:00

映画ナタリー編集部

2022年にNHKのBS1スペシャルで放送された3部作のドキュメンタリー番組「正義の行方~飯塚事件30年後の迷宮~」が、「正義の行方」のタイトルで映画化されることが決定。4月27日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。

1992年に福岡・飯塚市で2人の女児が殺害された飯塚事件。DNA型鑑定などによって犯人とされた久間三千年は2008年に死刑を執行されたが、冤罪を訴える再審請求が提起され、事件の余波は今も続いている。
木寺一孝が監督を務めた本作では、弁護士、警察官、新聞記者といった異なる立場の当事者たちが語る“真実”と“正義”を通して事件を多面的に捉え、司法の姿を浮き彫りにしていく。

本作のもとになった番組は、第77回文化庁芸術祭のテレビドキュメンタリー部門で大賞、2022年度のギャラクシー賞で選奨作品に選ばれた。
このたびYouTubeで解禁された特報映像には、「証拠はでっちあげでしょう」「犯人に間違いありません」という異なる証言が映し出される。広大な雑木林を収めたメインビジュアルには「これは私たちの『羅生門』」というコピーが添えられた。

「A」「福田村事件」の森達也は、本作について「ここ数年、いや間違いなくもっと長いスパンにおいて、これほどに完成度が高く、そして強く問題を提起するドキュメンタリーは他にない」と絶賛する。
木寺は「是非、自分の眼で“真実”とは何かを探ってみてください」とつづった。プロデューサー・東野真のコメントは下記の通り。

https://natalie.mu/eiga/news/559747