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二転三転でサッカー代表離脱の伊東純也、田嶋会長「総合的な判断」強調 スポンサー配慮も

 性加害疑惑が一部で報じられ、再協議の末、アジア・カップ参戦中のチームから離脱が決定したサッカー日本代表FWの伊東純也。日本サッカー協会の田嶋幸三会長は2日、東京都内で記者会見し、理由について「総合的な判断」を強調しつつ、スポンサーなどからの声を考慮したことを認めた。

■サッカーに集中できる環境作る

 2日午後4時過ぎから始まった会見の冒頭、田嶋氏は、「森保(一)監督とも相談した結果、伊東純也選手をサムライブルーから離脱させることにした」と述べた。伊東の処遇を巡っては、週刊誌での報道を受け、1日に最初の離脱を判断。森保監督や他の選手から「ともに戦いたい」との意向が示されるなどしたため、同日中にいったん撤回したが、弁護士ら専門家を交えた2日の再協議で、改めて離脱が決まった。

 田嶋氏は判断理由について、「今後も騒がしい状態が続くことが想定される。サッカーに集中できる環境を、協会がしっかりと作る必要があるということで、総合的に判断した」などと説明。スポンサー企業などからの声も考慮したか問われると、「まったくゼロではない」と認めた。


■白黒、言える立場にない

 一方で、「今回の事案について、今、我々が白か黒かということを言える立場にはない」とも話し、伊東のアジア・カップ以降の代表活動に関しても、「今後、事案がどういう風に展開するかということによる。それをちゃんと我々は見極めていきたい」と述べるにとどめた。

 再発防止策については、「しっかりと考えていかないといけない」と言及したが、「我々は代表選手をプロの選手として、自立した存在と考えている」との認識も示した。

 日本代表は3日に、難敵イラン戦を控える。このタイミングでの伊東の離脱がチームに与える影響は計り知れないが、田嶋氏は、「今の選手たちはプロフェッショナル。しっかりと切り替え、明日の試合に臨んでくれると信じている」と期待。「こうした困難も乗り越えられるチームであってほしいと思っている」と結んだ。