北京五輪期間中にドーピングの陽性が発覚したフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(17=ロシア)をめぐる対応に、米国内からも不満の声が上がっている。

 国際スケート連盟(ISU)はワリエワが4年間の資格停止と成績失格の処分を受けたことで、北京五輪団体戦の順位に変更が生じたと発表。ワリエワの順位点が無効となったため、2位だった米国が金メダル、3位だった日本が銀メダルとなった。その一方で1位のロシア・オリンピック委員会(ROC)は失格とならず、銅メダルを獲得。4位のカナダはわずかに1ポイント足りず、4位のままとなった。

 この判断に対し、米国反ドーピング機構(USADA)のトラビス・タイガート事務局長が糾弾。ロシア国営通信社「RIAノーボスチ」によると「チーム競技はすべての種目で構成されている。私たちが知る限り、この問題に関して大会の特別なルールはない。ロシアが五輪の銅メダルを保持するというのは不合理だ。公平で公正な結果は、特別な懲罰規定を適用し、カナダチームに銅メダルを授与することだ」との見解を示したという。

 すでにカナダ・スケート連盟は「団体戦におけるメダル授与に関するISUの見解に非常に失望している」などの声明を発表済み。メダルの行方は果たしてどうなるのか。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/290714