2024/1/21 20:35

昨年8月に千葉県館山市でコンサートを開いた世界的ピアニスト、スタニスラフ・ブーニン氏(57)の意向を受け、主催した館山音楽鑑賞協会が同市にコンサートの収益の一部100万円を寄付した。ブーニン氏は2013(平成25)年以降は闘病で演奏活動を停止。
昨年秋に日本国内で本格ツアーを再開した。館山はそれに先立つ公演だった。協会関係者と18日、市役所を訪れたブーニン氏は「館山はツアーへの大きな力になった。寄付は館山をスタートにできたことへの感謝」などと謝意を述べた。

ブーニン氏の妻、中島ブーニン・栄子さんが、南房総市富浦地区、旧県立安房南高校の出身という縁から、昨年8月27日に館山市北条の県南総文化ホールの大ホール(1200席)で公演が実現した。チケットは即日完売だった。    




ブーニン・ブーム

ブーニン氏は、世界最難関のショパン国際ピアノコンクールに19歳で優勝し、日本では、〝ブーニン・ブーム〟になった。その後も東日本大震災で孤児となった子供たちや北朝鮮による拉致被害者救済のチャリティーコンサートを開催するなど活動してきたが、2013年、闘病で演奏活動を停止し療養生活に入った。

昨年11月からの日本での全国ツアーは10年ぶりだった。その前の演奏となった館山は、〝再始動〟の地となった。

「(館山は)よいスタートでした。それが妻の故郷(南房総地域)で本当によかった」。ブーニン氏は、森正一市長らにそう話した。

さらに、「みなさんの想像以上に(館山公演は)大きなものでした。私がツアーを始めるための最初のコンサート用のプログラムを舞台で弾いた。お客さまはあたたかかった。ありがとうございます」などと館山に感謝した。


「大きな力になった」
https://www.sankei.com/article/20240121-HTTB7N5L4JOI5MI4AM7GKBRJSQ/