2023年12月17日 21:00

 嵐の松本潤(40)が主演を務めたNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は17日、15分拡大で最終回(第48話)「神の君へ」が放送され、完結した。俳優の小栗旬(40)がサプライズゲストとして高僧・南光坊天海役で登場。大河出演は北条義時役で主演を務めた前作「鎌倉殿の13人」に続き、2年連続9回目となった。大河主演俳優が翌年作品最終回に登場するのは異例。小栗が同局を通じてコメントし、撮影の舞台裏を明かした。

(中略)

 ――大河ドラマの撮影スタジオは1年ぶり。

 もちろん、スタジオは同じなので「懐かしいな」と感じましたけど、当然ながら中のセットの感じはずいぶん違うので、何だか不思議な気持ちになりました。

 ――「どうする家康」の感想。

 ドラマの前半は、自分がやってきた義時もそうだったように、いろんなことに翻弄されながら、それでも乱世を生き抜くところが描かれてきましたが、最近は年も重ねて、徳川家康として「修羅の道を行く」という話まで進んできたので、ここから先がさらに楽しみだなと思いながら見ていました。それにやっぱり1年以上やってきた中で、役に対する深みとか重みとか、経験してきた人にしか出せないお芝居が出てくるので、そこはいち視聴者として楽しみに見たいなと。

 ――天海役について。

 僕が主演を務めた「鎌倉殿の13人」の最終回、松本潤くんに出てもらったので、以前から制作陣に、何かしらの形で出てくれたらうれしいとは言われていたんです。ですから、最後の最後でオファーを頂いて出演できるのはうれしいなと思ってお受けしました。

 ただ実を言うと、天海がこの時代にはかなりの高齢だということを、僕がいまいち分かっていなくて。かつらやメークを合わせていくうちに「果たしてこれは、私であるべき役なんだろうか?」っていうクエスチョンが浮かんだまま、撮影当日にたどり着きました(笑)。でも、お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、劇中で「源氏物語」と「吾妻鏡」を持たせていただけたので、大河と大河の橋渡しと言いますか、何かしらつなげる役割も果たせたのかなと思っています。

 ――思わぬ老け役。実際に演じて。

 見た目、ほぼほぼ誰だか分からない感じだったので、その見た目を利用するというわけではないですけど、自由に楽しくお芝居させてもらいました。その方が面白くなるかなと。義時は役柄上、我慢の芝居の方が多かったから、今回は当時できなかったほうの振り幅で演じさせていただきました。果たして、皆さんが思い描く南光坊天海だったかどうかは分からないんですが(笑)。

 ――視聴者へのメッセージ

 脈々と受け継がれてきた時代の中で、鎌倉時代に生きる人間を演じた僕が、今度は戦国時代に、また全然違うキャラクターで出させてもらったことは、感慨深かったです。1シーンでどんなことができるか分かりませんでしたが、連綿と続いてきた時代や人のつながりを感じさせる役を演じて、いい経験をさせてもらいました。

 それに、最終回に向けて重い展開が続いてきた中で、ああいうシーンがあるのもよかったんじゃないかと思っていて。きっと、天海に対して深い思いを持つ視聴者の人たちもいらっしゃるとは思うのですが、それは一度忘れていただいて(笑)、今回、天海は箸休めとして出てきたんだなと思って楽しんでもらえていたらいいですね。

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