<明治安田生命J1:神戸2-1名古屋>◇25日◇第33節◇ノエスタ

 ヴィッセル神戸が97年にJリーグ参入後、27年目で悲願のJ1優勝を果たした。関西クラブの優勝は、G大阪(05、14年)に続く2クラブ目。


 神戸は03年の経営破綻後、楽天の強力な支援を受けて再生を図り、Jリーグの風雲児となって頂点にたどり着いた。

 17年7月にドイツ代表だったFWポドルスキを獲得して、その火ぶたが切られた。

 18年5月にはスペイン代表だった英雄MFイニエスタを獲得し、その推定年俸は32億5000万円。Jリーグ史上最高額(22年から推定約20億円に減額)となり、神戸以外にはできない大胆な補強だった。

 19年7月にはベルギー代表だったDFフェルマーレンを推定年俸5億円で獲得。21年8月にはドイツから推定年俸4億円でFW大迫勇也を引き抜いた。これらの大型補強の連続が、今季初優勝につながった。

 トップチームの人件費は、17年度に約31億円で初めてJリーグで首位に立ち、以降は6年連続でトップを譲っていない。19年度にはピークの約69億円となり、近年は下降傾向ながら、22年度も約48億円を記録。この6年間は合計で約300億円という巨額投資を惜しまず、他クラブの追随を許していない。

 イニエスタ景気に引っ張られ、19年度はJリーグ史上で最高営業収益(売上高)となる114億4000万円を計上。前年18年度に初の首位に立っていたが、約97億円で大台には届いていなかった。入場料やスポンサー収入が大幅に増え、メディア露出も絶大な効果を生んだ。

 営業収益は20年度から首位を陥落しているものの、従来のJリーグの常識を破る経営方法が、新たな可能性を示した。

日刊スポーツ11/25(土) 15:58配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/b670ad1d41a22e231aa8d4080730e2e7af772006