《タカラジェンヌ飛び降り事件》「決死の覚悟で…」宙組2番手スターが独自ヒアリング調査 劇団にパワハラ改善の意見書を提出していた
「週刊文春」編集部

 9月30日午前7時ごろ、兵庫県宝塚市のマンションに住む宝塚歌劇団宙組の劇団員・有愛きい(享年25)が、マンション敷地内で死亡しているのが見つかった事件。

 劇団は11月14日に弁護士による調査報告書を公表。有愛が上級生から叱責を受けていたという事実は認めたが、「社会通念上、不相当とはいえない」と結論づけ、有愛の遺族が訴える「上級生からのパワーハラスメントは認められなかった」とした。

宙組2番手スターがヒアリングを行い劇団に「意見書」を提出

 この点に関しては、同日午後5時から遺族側弁護士が会見を開き、「調査委員会に提出した、本人のLINE等重要な証拠を無視している」と反論した。

 今回、新たに「週刊文春」の取材で、有愛の死の数日後、宙組のタカラジェンヌが立ち上がっていたことがわかった。宙組関係者が明かす。

「事態を重く見た宙組2番手スターの桜木みなとが副組長の秋奈るいらと共に、下級生も含めた半数以上の生徒へのヒアリングを実施したのです」

 そして、先日の会見の前の11月上旬、ヒアリング結果をまとめた「意見書」を作成し、劇団に提出。労働環境とパワハラの是正を求めたのだという。

「二度と起きないための改善方法を考えよう」と奔走

「桜木は次期トップスターの有力候補で、就任となれば宙組初の生え抜きトップとなる。現トップの芹香斗亜と宙組組長の松風輝は、パワハラ加害者と取り沙汰され、身動きが取れない。桜木は散り散りになった生徒たちをまとめるべく『二度と起きないための改善方法を考えよう』と奔走。独断の行動は御法度なので決死の覚悟を感じました」(同前)

 しかし、劇団は意見書が提出されてから約1週間後に会見を開き、冒頭のように「上級生からのパワハラは認められなかった」と結論づけたのだった。

 11月22日(水)発売の「週刊文春」および11月21日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」では、有愛の死の2日前に起きた下級生たちへの「壮絶パワハラ」の中身など宝塚会見の“ウソ”を暴いている。また、会見後に起きた「花組、雪組、星組トップスターによる劇団幹部への直談判」についても詳報している。

https://bunshun.jp/articles/-/67132