スポーツ報知
2023年11月6日 5時0分
https://hochi.news/articles/20231105-OHT1T51322.html

巨人のアダム・ウォーカー外野手(32)とソフトバンクの高橋礼投手(28)、泉圭輔投手(26)の1対2のトレードが両球団で合意に達したことが5日、分かった。近日中に発表される。今季チーム防御率リーグ5位の3・39、救援防御率が同ワーストの3・81に終わり投手陣の整備が最重要課題の巨人と、右打者を求めていたソフトバンクの思惑が一致。阿部巨人にとってオフの補強第1弾となる。

 巨人が出血覚悟で経験豊富な2投手を獲得する。強打の助っ人ウォーカーとソフトバンクの高橋礼、泉のトレードが両球団で成立したことが明らかになった。

 右アンダースローの高橋礼は2年目の19年に先発で12勝して新人王。同年の巨人との日本シリーズ第2戦では7回1安打無失点と好投し、11月のプレミア12では侍ジャパンに選ばれて巨人の中川、小林、坂本、丸らと世界一に輝いた。20年は救援で52登板。今季は1軍で5登板も、2軍では21登板(14先発)7勝1敗1セーブ、防御率1・24と復活の兆しを見せた。右腕の泉は1年目から昨年までの4年間で主にリリーフとして115登板。今季は1軍で3登板だけだったが、2軍では46登板とフル回転した。

 巨人は今季、2年連続Bクラスとなる4位に終わった。来季に向けて阿部新監督は「ゼロに抑えていれば負けない」と守りからリズムをつくる野球を掲げていて投手力アップは不可欠。鍵谷、鍬原、高木、田中豊、三上、堀岡らに戦力外通告し、ドラフトでは1位で中大・西舘、2位でホンダ鈴鹿の左腕・森田、5位で日本生命の左腕・又木と即戦力投手を指名して大幅な入れ替えを図った。そこに高橋礼と泉が加わることでさらに層が厚くなる。

 ウォーカーは来日1年目の昨年124試合に出場して打率2割7分1厘、23本塁打。守備に課題があり、チーム事情もあって今季は57試合と出場機会が減り、6本塁打だったが、得点圏打率3割3分3厘と勝負強い打撃は健在だった。米独立リーグからはい上がったハングリー精神が高評価され、昨オフに2年契約を結んだ。明るいキャラクターでファンから人気も高く、来季まで契約がある助っ人の放出は、それだけ投手を補充したい球団の思いの表れ。それと同時にDHのあるパ・リーグなら活躍の場が広がるのでは、という親心も含まれている。

 小久保新監督となったソフトバンクも今オフ支配下9選手に戦力外通告し、大幅な選手入れ替えで来季のV奪回を目指す。強打の右打者が少ない中でウォーカーは貴重な存在になりそうだ。

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