《山川穂高の争奪戦》女性問題があっても「獲りにいきますよ」と即答した中日・立浪監督の“苦しすぎる事情” 清原招聘に失敗、後輩の福留には拒絶され…


 西武の山川穂高(31)がフリーエージェント(FA)宣言をするかに注目が集まっている。そんな中ひと足早く、獲得に乗り出す方針を固めたのが中日だ。

 2年連続最下位からの巻き返しを図るためには、打線の強化が最優先課題。たとえスネに疵を持つ山川であっても、元本塁打王がFA市場に出てくるなら指をくわえているわけにはいかない。他球団関係者の間でも「中日はなりふり構わず獲りにくる」(在京セ・リーグ球団編成担当)との見方が広がっている。

 オフに入って間もない頃、立浪和義監督(54)は親しい知人に山川獲得の意思を問われて、こう即答したという。

「獲りにいきますよ」

女性問題で評価を下げた山川に立浪監督が前のめりな理由

 立浪監督が意欲を示すのも当然で、中日はここ数年ずっと貧打にあえいでいる。現役時代に通算2480安打を放った立浪監督は2021年の就任記者会見で「打つ方は必ず、何とかします」と立て直しに自信を見せていた。しかし結果は、2年連続でチーム得点、本塁打数ともにリーグ最低に沈むなど打線は低調なままだ。

 チーム防御率はセ・リーグ2位なだけに、攻撃さえ立て直せば上位進出が見えてくる。今季は石川昂弥、細川成也と楽しみな打者が台頭した一方、ダヤン・ビシエドが衰えを隠せず長距離砲の獲得が不可欠だ。

  山川は今季開幕直後に女性問題が発覚し、シーズンをほぼ棒に振った。それでも立浪監督が獲得に前のめりなのは理由がある。

「来年は3年契約の最終年で、Bクラスに低迷すれば進退問題は不可避。井端弘和氏(48)を筆頭に次の監督候補が何人も控えているだけに、是が非でも結果を出す必要があるんです」(前出の編成担当)

 しかし立浪監督は、今オフすでにコーチ人事で2つの挫折を味わっている。

 1つはPL学園高(大阪)の2学年先輩・清原和博氏(56)の入閣だ。かねて大島宇一郎オーナーに直訴してまで熱望していた人事で、球団関係者によると一軍と二軍を往来して指導に当たる「巡回コーチ」就任を目指していたようだ。

 この「清原コーチ」案が実現に至らなかった背景を、ある中日OBが明かす。

「知名度があるキヨ(清原氏)が来れば、人気面で起爆剤になることは親会社も分かっていました。しかし覚醒剤で有罪判決を受けた事件のことがどうしても引っかかったんです。クスリの後遺症のほかに鬱病を抱えていて、シーズンを通して安定的にコーチ業を任せられるのかという点でも踏み切れなかったようです」

後輩の福留孝介は「絶対に嫌です」と拒絶

 立浪監督のもう1つの挫折もPL学園高がらみで、後輩の福留孝介氏(46)を「二軍監督」に就任させるのにも失敗している。

「(発表済みの)来季のコーチ人事では、立浪監督の勝負の年だからPLで同期の盟友と二人三脚で臨むということで、今季まで二軍監督だった片岡(篤史)のヘッドコーチ就任が早くから固まっていました。その空席を、立浪監督は福留に打診していたのです」(同前)

 PL学園高は上下関係が絶対で、立浪監督から福留氏へのオファーも“半ば命令するような調子”(同前)だったという。しかし福留氏は「絶対に嫌です」と首を縦に振らなかった。

「福留自身が中日の監督候補でもありますからね。来季も苦戦が予想される状況で、立浪監督と一蓮托生になることを避けたかったのでしょう。福留が子どもの頃に中日のキャンプで見た立浪監督に憧れてPL入りしたことは有名な話ですが、中日入り後はむしろ山崎武司(その後楽天などに移籍)を慕っていました。その山崎が二軍監督就任を反対していたことも大きかったようですね」(同前)

 立浪監督にとって理想の組閣が実現しなかっただけに、選手補強についてはより自分の希望を譲ることが難しくなっている。

「あくまでプレーするのはコーチではなく、選手ですからね。それだけに、山川獲得には本気で動くでしょう」(同OB)

続きはソースをご覧ください
https://bunshun.jp/articles/-/66785