10月17日に『SMILE-UP.』(スマイルアップ)へと社名変更を行ったジャニーズ事務所。故・ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け2度の記者会見を開いたものの騒動が収まる気配は一向になく、いまや大きな社会問題と化し逆風は強まるばかりだ。キー局社員が最新事情を語る。

「NHKが『紅白歌合戦』へのジャニーズタレント起用見送りの可能性を報じると、日本テレビとTBSはジャニーズ事務所に関する社内調査結果を発表。いまや事務所の信頼は完全に失墜しました。3度目の記者会見開催検討を示唆するなど信頼回復に躍起ですが、325人もの被害者への具体的な補償案や救済措置、藤島ジュリー景子前社長(57)や白波瀬傑前副社長からの説明責任などはいまだに果たされていません。世間からの信頼回復は簡単なことではありません」

そんな中、社名を一新し、新たなスタートを切ろうとしているジャニーズ。一方でほかの勢力も着実に準備を進めている。その一つが、滝沢秀明氏(41)が代表取締役社長を務める『TOBE』だ。スポーツ紙芸能デスクが最近の動向を明かす。

「元『V6』の三宅健(44)や元『Kis-My-Ft2』の北山宏光(38)に加え、10月15日にはジャニーズを退所した元『King & Prince』の岸優太(28)も電撃合流を果たしました。平野紫耀(26)と神宮寺勇太(25)による3人組グループ『Number_i』(ナンバーアイ)の結成に加え、同グループYouTubeチャンネルとファンクラブ開設も正式に発表。所属タレントは今後も増えるでしょうし、すでに開設されているファンクラブにも入会希望者が殺到するなど、まさに破竹の勢いです」

意気軒昂な滝沢氏と『TOBE』。その勢いを支えるのは、意外な人物だった。

その人物とは、政治団体『ごぼうの党』代表を務める奥野卓志氏だ。全国紙社会部デスクが奥野氏について語る。

「昨年6月に『ごぼうの党』を立ち上げ、党首に就任。一躍知名度を上げましたが、彼の本業は多数の会社経営に携わる実業家で、なかでも日本最大級のコスメや美容の総合情報サイト『@cosme(アットコスメ)』で殿堂入りしたブランドを取り扱う会社の社長を務めるなど、やり手として一目置かれる存在です。

政官財界に豊富な人脈を持つ一方で芸能関係者との交友も広く、俳優の山田孝之(39)や三浦翔平(35)、GACKT(50)、『ONE OK ROCK』ボーカルTaka(35)、さらにはロンドンブーツ1号2号の田村淳(49)、元『NEWS』の山下智久(38)など、多彩な関係を持っています」

なかでも滝沢氏との関係は特に親密だ。

「今年7月、奥野氏が自身のX(Twitter)で、『滝沢秀明さんと言う古い友人が居ます。もうかれこれ15年くらいの仲です。先日ジャニーズを辞めて新しい会社を立ち上げたタッキーです。タッキーは人柄と人望で人が付いてくるタイプです。8歳年下のお兄ちゃんとしてリスペクトの気持ちを込めて秀さんと呼んでます。機を窺ってジーッと待てるタイプです。忍耐力と胆力を合わせ持つ人です』と絶賛。“火山探検家”としても活動する滝沢氏ですが、この活動を全面的にバックアップするのが奥野氏です」(同前)

今年3月の『TOBE』立ち上げも、奥野氏が全面的にバックアップしたという。滝沢氏にとっては最大のパトロンの一人であり、二人三脚での活動を展開している。芸能プロ関係者が内情を語る。

「滝沢さんは最近、奥野氏が経営する銀座の会員制高級サロンで、奥野氏のパイプを最大限に活用し、政財界の方々へかなりの頻度で営業に励んでいるそうです。滝沢氏と『TOBE』の支持基盤を固め、資金援助などのバックアップを広げることが狙いです。

一方で国内のみならず海外にも熱心な営業活動を行っていますが、特に注力しているのがドバイとのパイプ作り。滝沢氏が’17年に日本とアラブ首長国連邦(UAE)の友好親善に向けた広報関連業務を行う『日UAE親善大使』に就任して以降、現地の人脈づくりに励みましたが、ここでもバックアップに一役買ったのが奥野氏。ドバイの大富豪をはじめとする有力支援者が続々名乗りを上げ、潤沢な資金を獲得しました。ジャニーズへの逆風が厳しい中、滝沢氏と奥野氏は虎視眈々と千載一遇のチャンスを見据えています」

着々とタレントの厚みを増す『TOBE』。はたして芸能界の勢力図を塗り替える存在となり得るか。さらなるサプライズに無限大の可能性が広がる。

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