日本ハムの新球場・エスコンフィールド北海道と周辺エリアのFビレッジを運営するファイターズスポーツ&エンターテイメント(FSE)が13日、開業6か月間の総括として事業報告を行った。来場者数は9月30日時点で303万人を記録。
FSEの予想営業利益はコロナ禍前の2019年(当時は札幌D)から242%増の約26億円と発表され、チーム強化費の捻出などを積極的に行う方針だ。

開業から半年。エスコンを中核とするFビレッジには、3月12日のプレオープンから203日間で303万人が来場した。自前球場の保有によって札幌Dに支払っていた使用料がなくなり、収益構造も根本的に改善。
今季の予想営業利益は26億円と算出され、FSEの前沢賢取締役事業統轄本部長は「手応えは想像以上にあった。プロジェクトを承認された18年から26億円の営業利益をコミットメント(約束)してやっていた。(点数は)80点かな」と笑顔で総括した。

1日平均で1万4942人が来場。全体の33%は野球観戦以外の目的で球場を訪れた。
バックスクリーン内部にクラフトビール醸造所を設置するなど球場グルメも人気を集め、道外からの来場者が28%と新たな行楽地としても選ばれた。
前沢氏とプロジェクトをけん引してきた三谷仁志副本部長は「必ずしもチーム成績(最下位)と動員数が連動するわけではない。オンリーワンの価値を提供できた」と、うなずいた。

分散退場や混雑緩和のために試合後は連日イベントを実施。駐車場は約1000台分拡充するなど、公式アプリやX(旧ツイッター)、試合後アンケートを積極活用して早急に課題解決を図り不満を減らした。
最終戦時には「悪いところがない」という回答が全体の約半数を締め、顧客のリピート意欲も平均4・3ポイント上昇したことが発表された。

増益分はチーム強化費と球場などハード面の新設・改修に充てられる。勝負の2年目へ「まだまだやらなければいけないことがある」と前沢氏。Fビレッジは、進化を止めない。

2023年10月14日 3時0分 スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20231014-OHT1T51010.html