能條桃子氏 ジャニ会見の井ノ原への拍手「今問題になっているマスメディアの忖度をしてきた人たちの絵」

 若者の政治参加を促す団体「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子氏が5日、テレビ朝日「大下容子ワイ
ド!スクランブル」(月〜金曜前10・25)に出演。創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡り、ジャ
ニーズ事務所が2日に東京都内で開いた記者会見で、特定の記者らを指名しないようにする「NGリスト」があっ
たとされる問題にコメントした。

 スポニチ本紙が入手した、“極秘リスト”には6人の記者やフリージャーナリストの名前や顔写真が掲載され
ていた。東京新聞記者の望月衣塑子氏や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題の追及で知られるジャーナリ
スト鈴木エイト氏ら、挙手し続けながら指名されなかった記者の名前があった。

 質疑応答は「1社1問」のルールが設けられ、司会を務めた元NHKアナウンサーの松本和也氏が指名する形で進
行。リストを基に質問者を選別していた疑いが出てきた。

 事務所は4日夜、リストについて「弊社関係者は誰も見ていない」と関与を否定するコメントを発表。会見の
前々日の打ち合わせで、「NG」と書かれた媒体リストを示され、副社長の井ノ原快彦が疑問を呈したところ、コ
ンサル会社が「(会見の)後半で当てるようにする」と話したという。会見の運営を任されていたのは、米国に
本社がある「FTIコンサルティング」で、事務所が9月7日に初めて行った会見も担当している。

 番組では、ジャニーズ事務所関係者が「NGリストは運営会社が勝手につくったもの。事前に打ち合わせがあっ
たことは事実。途中から出席し、“ガス抜きの場なのだから、ちゃんと記者を当てろ。会見から1時間くらい
たったら指名すればいいのではないか”と指摘した」と話していると伝えた。

 能條氏は番組による事務所関係者のコメントについて「(事務所関係者の)ガス抜きって言葉からも分かるよ
うに、これはPR会社の責任だけにして自分たちは被害者なんだっていう面をジャニーズ事務所がとるというのは
本当に難しいことだなと思いますし、そうなってはいけないと思います」と指摘。

 そして、「同時に(会見の)途中で指されない、NGリストに載っていたであろう記者から“茶番なのではない
か”と言われた時に、井ノ原さんが“ルールを守ってください”と言った後、出席している記者から拍手が起き
るっていう、少し異常な光景があったのかなと思うんですよね。拍手をしてしまうっていう記者が一部でいて」
と言い、「これが今問題になっているマスメディアの忖度をしてきた人たちの絵でもあるのかなと思う。メディ
アの責任という面ももっと考えていかないといけない問題だと思う」と話した。

 また、「ルールというものを考えた時に一問一答しかできなくて2時間限定って、そこを正しいルールと考え
ていいのかと。そこも疑わないといけないなと感じました」と自身の見解を述べた。
 https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/10/05/kiji/20231005s00041000227000c.html