2023/9/28 17:32

宇野 貴文

重力と反対方向に働く「反重力」は存在しないとする国際研究チームの論文が28日、英科学誌ネイチャーに掲載された。
反重力は映画やアニメも含めたさまざまなSF作品にも登場しており、こうした作品のアイデアを覆す衝撃的な発見といえそうだ。

反重力は、米国のSF小説家、アイザック・アシモフの作品などでモチーフとされてきたが、
現在もアニメ放送が続く藤子・F・不二雄の「ドラえもん」の代表的な道具、タケコプターを通じ、日本のお茶の間にも浸透している。
竹とんぼの軸の下に小さい半球を取り付けたタケコプターをドラえもんやのび太らが頭に装着して飛行できるのは、反重力が働くためだとされる。

松本零士が制作に加わり、漫画化もしたアニメ「宇宙戦艦ヤマト」では、
ヤマトが「反重力感応器」を周囲の小惑星に打ち込んで引き寄せ、岩魂に偽装するシーンが描かれた。

クリエイターの想像力を刺激し、魅力的な作品を生み出す源泉ともなってきた反重力。
その存在が否定されたことは、今後のSF作品の構想に変化をもたらす可能性もありそうだ。

https://www.sankei.com/article/20230928-AIGJ45WTFZDE7EY4I3TTQBQHVQ/