9月19日JFA(日本サッカー協会)はJリーグ浦和レッズに対して2024年度に行われる天皇杯への参加資格はく奪などの処分を発表した。
1993年にJリーグが始まって以降、天皇杯への参加資格はく奪は初のことだ。

 8月2日の天皇杯名古屋グランパスvs浦和レッズの試合終了後に、一部の浦和サポーターが暴力・破壊行為に及んだことに対し、浦和レッズが観客や選手らの安全確保のために適切な措置を講じなかったことに対する処分である。

(中略)

それにしてもレッズのサポーターが引き起こすトラブルは多い。

 08年に埼玉スタジアムで行われた大阪ガンバとレッズ戦では勝利したガンバの選手がピッチで勝利の時のダンスをしようとしたのに対しレッズサポーターが激怒し、スタジアムの出口を封鎖して観客たちがスタジアムに2時間以上も閉じ込められる事件が起きた。

 10年にもアウェーの対ベガルタ仙台戦でレッズサポーターは試合後にベガルタ選手を目掛けてペットボトルを投げつけることをしている。

 また14年3月の埼玉スタジアムでの鳥栖戦ではレッズの応援スタンドに「JAPANESE ONLY」の横断幕が試合終了まで飾られていたのである。会場にいた多くの観客から警備員に対して「あれは差別用語ではないのか」と問い合わせあり、警備員も横断幕を外すように掲げたサポーターに対し要望をしたものの、結局試合終了しても外されることはなかった。掲げたサポーター3人は特定されて処分されているが、国際的にも認められないフレーズを堂々と掲げる神経は信じられない。

(中略)

サポーターの蛮行はサッカー人気を低下させる

 Jリーグ発足後数年の大ブーム時と比べ、現在の日本のサッカー人気は長期低下傾向にある。
そうしたなかで、一部サポーターによる暴力行為が注目されると「サッカー観戦は危ない」とのイメージが広がり、サッカー人気がますます低迷するのは必至である。熱狂的な応援そのものも、サポーターたちが築いてきた日本のサッカー文化の一つだ。
だが、サッカー人気が低迷してしまったら、その文化もいずれは廃れていく運命だろう。

 日本のサッカー文化をより成熟させていくためにも、各チームのサポーターにはぜひ大人の観戦態度を望みたい。
浦和を含めたチームでも、また同様の行為が繰り返されたら、リーグ降格や、1年程度のリーグ排除処分が下される可能性もある。そうならないように各チームのサポーターは肝に銘じるべきであろう。

全文はソースで
2023.9.24(日)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77109