『SLAM DUNK』に登場する安西先生は、ぽっちゃり体形の白髪のおじさんである。主人公・桜木花道にはよく二重アゴをタプタプされ、お世辞にも有能そうな監督には見えない。しかし実は安西先生は「白髪鬼」と呼ばれるスパルタ指導で知られたバスケ強豪大学の名監督だった過去がある。本作ではスパルタ指導こそなかったものの、たしかに湘北高校の未熟な選手たちを戦術面でも精神面でも支えていた。そこで今回は、スポーツ漫画に登場する“一見無能そうに見えるけど、実は有能な名監督”を紹介していく。

■風貌も態度も“監督らしからぬ”キャラだった『タッチ』柏葉英二郎
まず、あだち充氏の『タッチ』に登場する柏葉英二郎を紹介する。柏葉英二郎は、体調不良を起こした西尾茂則監督に代わり、明青学園野球部に赴任してきた監督代行である。

その見た目は、まるで“コワイお仕事”をしているようなパンチパーマにサングラスをかけた強面の男性で、高校野球の監督らしからぬ風貌をしている。実際、柏葉の監督代行就任は手違いからであったし、過去の出来事から指導にも横暴さが目立っており、グラウンドでも飲酒をするなどとんでもない監督であった。

■とぼけた態度でも監督としての実力は確か 『アオアシ』福田達也
次に、小林有吾氏の『アオアシ』から福田達也を紹介する。福田達也は、主人公・青井葦人が入団した「東京シティ・エスペリオンFC」ユースチームの監督である。

普段はとぼけた態度を取ることも多く、ラフな服装で無精ひげまで生やしているので、一見冴えないただの30歳過ぎの独身男性である。しかし、もとはエスペリオンの主力選手で、スペイン1部でもプレー経験があるサッカー界の逸材だった福田。怪我により引退したのち、その経験を生かしエスペリオンを世界クラスのクラブにするために動き、選手やスタッフからの信頼も厚い。

■酔っぱらいおじさんはのちに五輪の日本代表監督に…!? 『キャプテン翼』吉良耕三
最後に、高橋陽一氏の『キャプテン翼』に登場する吉良耕三を紹介する。吉良耕三は『小学生編』で大空翼が決勝で対戦する「明和FC」の監督で、その後のストーリーでも活躍する日向小次郎、若島津健、沢田タケシの師匠である。

その見た目は、まさに“酔っぱらいおじさん”。実際、原作漫画では大会中でも一升瓶で酒を飲んでいた。ちなみに、2018年の新アニメ版では、時代的に酒はまずかったのか急須とお茶に変わっている。そんな吉良であるが、実は「海外からのプロ入りのオファーを断った幻の日本人プロサッカー選手第一号」という過去を持ち、監督としても選手としても実力は本物。


※抜粋。全文は出典先で

ふたまん9/2
https://futaman.futabanet.jp/articles/-/124802