睡眠がテーマのゲーム「ポケモンスリープ」、1000万ダウンロード達成
2023年8月28日 13:15 JST Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-28/S02O58T0AFB401


「ポケモンGO」は、人々に大自然の中などを歩き回らせることで多くの利益を上げた。そして今、この世界規模の社会現象を巻き起こしたゲームを開発した企業が、人々を眠りに誘っている。

ほかのポケモンゲームでは昼間に時間をかけなければならないが、「ポケモンスリープ」では、夜にプレーヤーが「寝る」ことを通してポケモンを捕まえることができる。ゲームスタジオのセレクトボタンが開発し、株式会社ポケモンがリリースした。モバイルデータ分析会社data.aiによると、7月16日からの1週間で最も多くダウンロードされたゲームだった。今月25日には1000万ダウンロード達成を記念して、幾つかのゲーム内アイテムを無料で提供した。

ユーザーはスマートフォンを頭に近づけて眠り、ゲームアプリはスマートフォンのセンサーが捉えた振動を記録して睡眠の質を推定する。睡眠の質が高ければ高いほど、より多くのポケモンを集めることができる。

また、アプリ内アイテムを購入してより多くのポケモンと仲良くなったり、プレミアム会員になることでボーナスポイントなどを獲得することができ、基本プレー無料のゲームをよりスピーディーに進めたりすることもできる。

「以前は寝る時間がランダムでその日によって変えていたが、ゲームが、この時間には寝ていようという動機付けになった」。ポケモンスリープを4週間以上使っている東京都郊外在住の當麻友規さん(23)は言う。

ポケモンスリープは、「Calm」、「BetterSleep」、「Sleep Cycle」などがひしめく健康志向のアプリ分野に参入する。任天堂、クリーチャーズ、ゲームフリークが所有する合弁事業である株式会社ポケモンによると、睡眠に「楽しむという新たな価値 」を追加するために、さまざまなゲームデザインを試しながら、ポケモンスリープの開発に4年以上を費やしたという。

しかし、プレーヤーが眠っている間に結果が決まるゲームに退屈しているという声が増えるにつれ、ユーザーの興味は薄れつつある。しかも、ポケモンスリープで見つけたポケモンを他のゲームに移すことはできない。グーグル・トレンズによると、「ポケモンスリープ」の全世界の検索数はピーク時の約半分にまで落ち込んでいる。


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