Jリーグは17日、都内で「to Cマーケティング戦略」についての会見を行い、今季実施した大規模招待プロモーション企画の実績について報告した。

今年の夏休み期の大規模無料招待キャンペーン(7月6日~8月22日、対象=94試合、17万人。国立開催2試合含む)は総応募数が60・9万件、総応募者は35万人とそれぞれ過去最多を記録した。新規JリーグID獲得数は6・2万人に上り、過去実績ベースで30%がリピート来場見込みと説明された。

 今季の同キャンペーンは、春休み期が総応募数43・6万件、総応募者数28万人、GW・30周年記念マッチは同51・2万件、同31・5万人となった。

 中でも、国立競技場ではJリーグ公式戦を8試合(Jリーグワールドチャレンジ2試合含む)を開催。8月5日の名古屋―新潟戦は今季J1最多の5万7058人、7月26日のバイエルン―マンチェスターCは6万5049人が来場するなど、多くの集客があった。

国立開催の招待試合を経由した新規来場ユーザーのリピート来場について報告。F2(直近1年で2回)転換率は26・6%、F3(3~7回)以上転換率は11・1%と高い水準となり、「国立招待」での初回来場からリピートにつながっていると説明した。

 国立開催試合の狙いについて、クラブとリーグ視点で意義があるという。

〈1〉クラブ視点

・普段、ホームスタジアムに足を運ぶのが難しい在京ファン・サポーターの観戦機会の提供

・首都圏における自クラブのファンベース拡大の契機となり、将来的なホームスタジアムへの集客につなげられる

・クラブスポンサーの活性化、BtoBのビジネス機会拡大に貢献

〈2〉リーグ視点

・アクセス利便性が高い東京23区内のスタジアムとして、リーグ全体の集客に貢献

・花火やドローンなどの演出、豪華なゲスト出演などで、Jリーグのメディア露出増や関心想起に貢献

・人口規模の大きい首都圏で年1~2回来場のライトファンを育成する舞台装置として機能

 Jリーグから国立開催クラブに対し、会場使用料・演出費用の一部を助成。クラブからJリーグへ1万席を提供し、招待施策を実施する形で集客増を図っているとした。
https://hochi.news/articles/20230817-OHT1T51195.html?page=1