女子SPA! 7/25(火) 8:47

 ジャニー喜多川氏の性加害をめぐる山下達郎の発言が尾を引いています。「ご縁とご恩」と称して感謝を表明したジャニーズ事務所との密な関係が影を落としているからです。

山下達郎、ジャニーズ関連仕事で20億円以上の売上
 7月20日発売の『週刊文春』が「山下達郎とジャニー一族 20億円の『ご恩と奉公』」なる記事を掲載。山下氏の妻、竹内まりやも含めた交流とビジネス上のつながりについて報じています。

 1982年に近藤真彦の「ハイティーン・ブギ」が5週連続1位に輝いたのをきっかけに“ジャニーズ専属作家”のポジションを確立した山下氏は、関連の仕事だけでこれまでに20億円以上の売上を記録しているとのこと。キャリアの経済的な基盤において、ジャニーズ事務所は欠かせない存在だったことがうかがえます。

 プライベートでも家族でジャニー氏の姉、メリー氏のハワイの別荘を訪れるほどの関係を築き上げました。

 こうした背景から、<このような私の姿勢を忖度、あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう>(2023年7月9日放送『山下達郎のサンデー・ソングブック』)と発言したのだとすれば、失望感はさらに深まったのではないでしょうか。

 よほど熱心なファンでない限り、“ズブズブ”の関係に目をつぶって山下氏の音楽を楽しむのは難しくなったと感じます。

時代を正しく認識する力が欠落
 ただし、それは山下達郎の音楽の価値が失われたことを意味するわけではありません。

 緻密(ちみつ)かつソリッドで重厚なサウンド、淡く広がるハーモニー、のびやかなメロディに込められた、膨大な情報量と積み上げられた修練。稀代の音楽家への敬意と、一連の発言に対する批判は分けて考えるべきなのでしょう。

 しかしながら、同時に山下氏に決定的に欠けている点も明らかになってしまいました。それは一部で言われている人格の問題ではなく、もっと理知的なこと。時代を正しく認識する力です。

 たとえ性加害を「憶測に基づく一方的な批判」だと思うこと自体は内心の自由だとしても、その考えがずれていると把握するまでには至らなかった。ここに多くの人が違和感を感じているわけです。

 山下氏の後ろ向きな姿勢に冷めてしまって、音楽の価値に触れたり、真剣に考えようとしたりする人が激減してしまう状況。

 それこそが山下達郎が直面している危機なのでしょう。

※全文・詳細はリンク先で
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/2f7234c0f949ff37bbc8523bfe36828c258e37e2&preview=auto
(画像:TOKYO FM 80.0 Twitterより)
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