崔洋一さんお別れ会でビートたけし弔辞「バカ話たくさんしました。もう出来ないと思うと悲しい」
7/7(金) 20:5 日刊スポーツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ad5cb30bf21d23a8c9444c6f3a8232205f41ed2
お別れの会に設置された崔洋一さんの遺影と祭壇
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/img/202307070001265-w1300_0.jpg


 22年11月27日に73歳で亡くなった、前日本映画監督協会理事長で映画監督の、崔洋一さんのお別れの会が7日に東京・如水会館で開かれた。

 崔さんの04年の監督作「血と骨」の主演した、ビートたけし(76)は欠席したが、弔辞を寄せた。

 「突然の訃報に、まだ信じられないというのが、正直な気持ちです。本来であればお伺いしてお見送りしたかったのですが、事情により伺うことができず、心よりお詫び申し上げます。崔監督とは、本当に長い付き合いで、振り返れば楽しい思い出ばかりでした。大島渚監督の映画(99年)『御法度』では、私が新選組の土方歳三を、あなたが近藤勇を演じました。まじめなあなたは、休憩時間に、常に私相手にセリフの稽古をしていました。ある時、私がトイレへ行くと、中までついて来たあなたは、私の隣に立ち、『土方、例の件だが…』と、いきなりセリフの稽古を初めた事がありました」

 「そんなあなたとの思い出の中でも、あなたが監督をして、私が主演を務めた『血と骨』は、印象深い作品です。あなたから出演依頼を受けた私は、『監督、出るのはいいけど、監督の演出は厳しいみたいだから、現場で怒鳴ったりしないで下さいね』と、一つだけ条件を出しました。そして撮影が始まり、何度かNGを出す私に、怒鳴りたくても怒鳴れないあなたは、私が帰ったあと、一人トイレの中で、『たけしのバカ野郎!』と怒鳴っていたと、後日スタッフから聞きました。(テレビ朝日系)『TVタックル』の収録現場では、休憩中に、映画の話、そしてバカ話をたくさんしましたね。そんな話ももう出来ないと思うと、悲しい限りです。数え切れない素晴らしい時間をどうもありがとう。ご逝去の悼み、謹んでお悔み申し上げます。

       北野武」

(おわり)