18日に行われたUEFAネーションズリーグ決勝戦、クロアチア対スペインは0-0で120分を終え、PK戦5-4でスペインが優勝を果たした。

黄金期の終焉となるEURO2012以来となるタイトル獲得を狙うスペインと、史上初タイトルを狙うクロアチアの対戦。決戦の舞台となるフェイエノールト・スタディオン(オランダ)には約2万5000人のクロアチアサポーター、約6000人のスペインサポーターが集まった。

たとえ大きなタイトルと扱われなくても、両チームにとっては逃せない優勝のチャンス。試合はモドリッチが引っ張るクロアチア、ロドリが中盤の底で舵を握るスペインともに攻撃でリスクを冒さず、それでいて相手の攻めは組織立ったプレスで徹底的に潰していく、あまりに手堅い展開となった。

最初の45分間で、一番惜しいチャンスを迎えたのはスペイン。12分、前線でボールを奪ったガビが、そのまま右足でミドルシュートを放ったが、地を這うボールはわずかに枠の左に外れている。対してクロアチアは31分、さらに39分とペリシッチがヘディングシュートでゴールをうかがったものの、両方ともGKウナイ・シモンにセーブされている。試合はスコアレスのまま折り返した。

後半もどちらもほとんど隙をつくらない手堅い展開は変わらず。スペインは57分、ジョルディ・アルバのクロスにアセンシオが頭で合わせたが、これはクロスバーの上に外れる。一方のクロアチアは62分、こちらはパサリッチがヘディングシュートを打つも、サイドネットを揺らすのみだった。

そして84分、スペインがこの試合最大の決定機を迎える。ペナルティーエリア内、途中出場のミケル・メリーノの横パスを、こちらも途中出場のアンス・ファティが中央で受けて左足でボールを叩いた。が、枠へ向かうボールはゴールラインを割る前にぺリッチに弾かれている。結局、後半も試合は動かず、試合は延長戦に突入した。

延長戦前半、スペインは後半終了間際に投入されたダニ・オルモを中心とした攻めを見せるが、チャンスをつくるまでには至らない。98分にはクロアチアのマイェルがフリーでペナルティーエリア内に侵入したものの、こちらはシュートに負傷したル・ノルマンの代わりに入ったナチョが見事な守備を見せている。延長後半もD・オルモが決定機を逸するなどゴールは生まれず、勝敗はPK戦に委ねられることになった。

PK戦、先行クロアチアはヴラシッチ、ブロゾヴィッチ、モドリッチ、後攻スペインはホセル、ロドリ、ミケル・メリーノと、どちらも1〜3本目を成功させる。4本目、クロアチアはマイェルが決め切れず、対してスペインはアセンシオが成功。だが5本目でクロアチアはペリシッチが成功、スペインはラポルトが失敗で決着はつかない。

そして6本目、クロアチアのペトコヴィッチのシュートはU・シモンにセーブされる。対してスペインはカルバハルがパネンカ(チップキック)でネットを揺らして、スペインがUEFAネーションズリーグ初優勝、11年ぶりのタイトル獲得を成し遂げている。

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